メセナスからの便りSO-
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「アート&サイエンスの未来形――NTTインターコミュニケーションセンター」東日本電信電話株式会社 広報室 宣伝担当課長 小池辰美
 
小池辰美氏 NTTが「電話100周年」(1990年)の記念事業として、1997年4月にオープンした未来型文化施設、NTTインターコミュニケーションセンター(ICC)(東京・西新宿、URL=www.ntticc.or.jp)が開館3年目を迎えています。今回はICCの歩みと活動内容について、NTT東日本広報室宣伝担当課長の小池辰美氏にお話を伺いました。

――まず、ICC設立の経緯からお聞かせ下さい。

小池◎ICCの構想は1990年が日本の電話事業100周年になるのを契機に始まりました。NTTがメセナ活動を行うに当って、電気通信のインフラの延長上にある文化施設を作ることが企業の観点からも相応しいという議論になり、ICCをその中核として位置づけ、プロジェクトがスタートしました。

一方、デジタル技術の進展はコミュニケーションの様式を根底から変えてきました。それに伴い、産業や経済はもとより、芸術文化の分野においてもビデオやコンピュータなどの技術の進展はアーティストの表現方法を変えてきました。ICCはこれらの環境変化を踏まえ、科学技術と芸術文化の対話を促進し、豊かな未来社会を構築していくことを目指しています。

――オープンまでに7年近い歳月を費やしていますが?

小池◎ICCはハードにこだわらない活動を幅広く展開するという理念に基づき、施設オープンを待たず1991年からプレ活動と位置づけて様々な活動を開始しました。この中には年1回の大規模イベント、プレイベント「インターコミュニケーション」(計6回)や、当時南麻布にあったICCギャラリーでの新しいアートの紹介、共同制作の場としてのワークショップや研究・育成を目的としたニュースクールなどの活動があります。また、92年には機関誌『季刊インターコミュニケーション』を創刊しました。これらの活動は、ICCの基本的考え方に基づく活動であり、施設がオープンした97年以降もこの考え方は踏襲されています。

――開館後、具体的にはどのような展示やプログラムが行われているのでしょうか?

ICC施設 小池◎ICCは1997年4月19日にオープンしました。施設は東京オペラシティタワーの4階から6階にあり、バーチャル・リアリティやインタラクティブ技術などの最先端のテクノロジーを使った作品や、従来の枠組みにとらわれない実験的な作品などを紹介しています。

この内、常設展示としては新しいバーチャル空間システムにより7つの違った世界を体験する「CAVEの共同[形]成」(ジェフリー・ショーほか)や、闇の中の他人との距離を特殊な装置により知覚する「オーディブル・ディスタンス(視聴覚化された〈間〉)」(前林明次)などがあります。また、観客の操作により発生したコンピュータ映像の生物が様々に進化していく「ガラパゴス」(カール・シムズ)や、タッチパネルにより映像が変化する「メディア・テクノロジー〜7つの記憶」(岩井俊雄)など、計11点の作品を展示しています。

また、企画展として特色のある大規模な展示会を年4回開催しています。最近の大きな展示会としては、ロボットと人間の新しい関わりに言及した「共生する/進化するロボット展」や、指名公募によって募集し書類審査をパスした作家が特定のテーマに基づく最先端のメディアアート作品を制作した2年に1度の「ICCビエンナーレ」などがあります。

さらには、外国の美術館とネットワークで結んだWeb上の仮想空間を楽しむことができる作品の展示を行ったワークショップや、同一のテーマに対して研究者とアーティストがそれぞれのスタンスに立ってアプローチするニュースクール活動などを行っています。

これからも、21世紀のコミュニケーションの可能性をさまざまな角度からアプローチすることができるICCに一人でも多くの方が訪れ、先進的なアーティストや研究者の活動に出会い、触れることによって、多くの方々に新しい科学と芸術の流れを感じ取っていただければと念願しております。

 

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