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「インターネットはタイの仮想大学を可能にするか?」

 
タイのネットワークインフラ

私たちの見積りによると、タイでは現在、総人口約6100万人に対して、インターネットユーザは約100万人と想定されます。

タイのインターネットは、やはり他の国と同じように学術的な分野からスタートしました。1988年の4月に、アジア工科大学(Asia In-stitute of Technology)で、日本人の同僚と私がテストを行ったのが最初です。その後、南部のプリンス・オブ・ソンクラ大学がオーストラリア政府の助成支援を受けたことを契機に、他の大学も参画して拡大し、1992年には専用線の接続が出来上がりました。なお、92年はクーデターが起きた年でもあります。国外にいるタイ人留学生へ最新情報を提供するためにインターネットが活用されただけでなく、海外からもたくさんの問い合わせやメッセージが寄せられました。これをきっかけにして多くのシステム管理者や大学が協力しあってさまざまな活動が行われるようになったのです。

商業的なインターネットがスタートしたのは94年です。タイにおけるインターネット通信のゲートウェイを担っている通信・運輸省管轄のCAT(コミュニケーション・オーソリティ・オブ・タイランド)の認可を受けたISP(インターネット・サービス・プロバイダ)第1号が、インターネット・タイランド社でした。タイにおけるISPのパイオニアは、他にKSCインターネットがあります。認可制ということで、ISP事業が成長すること自体、なかなか難しい側面があります。

現在15ある商用インターネットのISP(図1)の他に、4つの学術ネットワークが稼働しています。そのうち大学省管轄のユニネットあるいはITキャンパスと呼ばれているネットワーク(図2)は、経済の急成長の時期に政府が多額の投資をしてスタートしたもので、もともとの目的は各大学がサテライトキャンパスを持つように奨励し、メインキャンパスとネットワークを介してテレビ会議をすることでした。ATMバックボーンで15の大学に接続していますが、実際のところ、テレビ会議用に使っているケースは少なく、主に電子メールやWebの閲覧用に使っているのが現状です。高等教育機関を結ぶ通信インフラが整備されたいま、本来の目的である遠隔教育を実施していくために具体的な方策を実施していくことが望まれます。

図1
 
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