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![]() ゲノム科学に代表される遺伝子関連の研究開発は、近年著しい進歩を遂げ、その成果が産業応用に直接結びつくなど、大きな期待が寄せられている。
生物は細胞の中に染色体DNA(ゲノムDNA)をもっており、ゲノムDNAは遺伝子情報を持つDNA(デオキシリボ核酸)と塩基性タンパク質を主成分とする長い2本のヒモ状の鎖が相互に結合したもの(塩基対)である。ヒトやマウスのゲノムDNAは30億の塩基(文字)からなるといわれており、その塩基対の配列のなかに遺伝情報が隠されている。この文字の配列を解読する作業は、1990年に日米欧政府の国際共同プロジェクト「国際ヒトゲノム計画」で開始され、解読した遺伝情報が人間の染色体のどこに位置づけられているかといった詳細な解析が2005年に終了する予定で進められてきた。既に昨年10月に22番の染色体の解読が完了し、今年の4月には21番の染色体も完了した。しかしながら、一昨年5月に設立された米国のベンチャー企業が大規模な超高速解析装置を導入して、9月よりヒトゲノムの解析に着手し、2003年までに全てのヒトゲノムの解読を終えると発表して以来、国際共同プロジェクトも目標を2003年までに繰り上げ、今年6月までに「ドラフト」と呼ばれる概略情報の解読が完了する運びとなっている。一方、同ベンチャー企業は今年6月末にはヒトのゲノム解読を終える予定であると発表し、関係者に大きな衝撃を与えている。ゲノムDNAの解読によって、その中に含まれる多様な遺伝子情報が解明され、それをもとに新たな医薬品の開発や遺伝子治療などが可能になる等、産業分野や医療分野へのインパクトは極めて大きいものがあり、これら一連の動きは、如何にゲノムに賭ける期待が大きいかを物語るものである。これまでのDNAに関係する経緯を表1に示す。 |
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