
日本電信電話株式会社
NTTフューマンインタフェース研究所
画像通信研究部 研究主任
工学博士 松浦宣彦
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最近San Francisco Bay Areaを中心に、3D仮想空間をアバタで歩き回り、出会った人とおしゃべりを楽しむサービスの普及を目指す人たちによるセミナーや会議などのイベントの数がふえてきており、InterSpaceビジネスも本格化する兆しがようやく見えてきた感があります。今回はNTTヒューマンインタフェース研究所の松浦宣彦氏(左写真)にレポートしていただきました。
近年の飛躍的なPCの性能向上やIntelが発表したMMXテクノロジをはじめとしたマルチメディア機能の充実とV RML(Virtual Reality Modeling Language:主にWWWで使う3次元グラフィックの記述言語)の登場は、ネットワーク型VRをより身近な物にしつつあります。そんな中、2月24日から26日までの3日間、米国モントレー市にて開催されたVRML97では、VRML、Javaの開発やゲーム関連のエンジニアなど技術開発とビジネスを推進するプレイヤ達、約500人が競争と仲間作りに集まり、Implementation、 Multi-User、Case Study、Navigation の4分野 16件からなるペーパーセッションとマルチユーザ化に関する標準、開発言語としての Java、セキュリティ、ユーザインタフェースデザインの4分野のパネルセッションに分かれ、活発な議論が行われました。
会議場の横にはエギジビション会場も用意され、20社ほどが製品デモを行ったわけですが、SGI他によるVRM L2.0対応のオーサリングツール、ビューアの展示や、 Sony,BlackSun,OZ等が多くの聴衆を集めており、特にBlackSunのシステムは、WWWブラウザとの統合や会議システムとの連携など随所に工夫が見られ、ビジネスユースを視野に入れている点が特徴的でした。VRML2.0自体は、スクリプト言語が統一されていないなどの原因から生じる各社ビューワの非互換性など、今後の普及に対するネガティブな意見も多く聞かれましたが、まだまだ発展時期にあり、多くの発表者が次の標準を狙って自らのアイデアを提案すると語っていたのが印象的です。
この他、特別に設置されたホテルの1室でMERL(Mitsubishi Electronic Research Labs)がマルチユーザアプリケーションの標準案の1つOpen Community(OC)のデモを展示しました。デモはオーサリングツールに近いものですが、オブジェクトをシーンに追加し、それに振る舞いを与えると、それを管理するサーバになる(すなわちアプリケーションをエンドユーザが自前で開発し、サービス提供できる仕組み)デモシステムです。残念ながらVRMLに対するスタンスなどをヒアリングすることはできませんでしたが、OCの CベースのAPIを今春に出すとのことです。
ある情報筋によると、日本側からアメリカにSPLI NEの仕様書を出せとせっついたところ、それができたと思ったら、急にOCとかを言いはじめたそうで、つまり内部向けに作った仕様をそのまま公開したといったところでしょうか。デファクト化の俎上にさっとあげ、主導権を握ろうとする米国流のやり方は、なかなか真似するのは難しいものです。また非常にアメリカ的で面白かったのが、初日の夜にマイクロソフト主催のパーティで行われたDemoSIG と、2日目のSGI主催によるモントレー水族館でのパーティーでした。
DemoSIGでは、各企業が与えられた持ち時間5分で自社製品をアピールするのですが、内容がおもしろくないと、会場からブーイングがおこり、時間超過には大声のカウントダウンがかかるなど、非常にアメリカらしい雰囲気でした。ただスポンサーのマイクロソフトが、1番手で颯爽と登場したのにも関わらず、システムが動かずブーイングを受けていたのはご愛敬でしたが...
2日目の水族館を借り切っての立食パーティーでは、随所に SG Iの新しいワークステーションを使ってのVRML2.0 コンテンツのデモがあり、新しいCosmoプロダクトの宣伝にかなり力を入れている様子がわかりました。今回我々は、残念ながら発表、展示はしませんでしたが、今後サーバアーキテクチャ・コンテンツ生成手法などをVRML3.0以降の標準案として、積極的に提案していく必要があると感じ、会場を後にしました。
NTTソフトウェア
カリフォルニア支店長 西村 孝
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