「サイバースペース」という名称は脳とつながった電子ネットワーク上に生成された仮想的な社会空間という、SF小説「ニューロマンサー」に描かれた概念に由来するものである。
電子ネットワークにつながった多数の利用者が仮想空間の中を高速で自由に動き回り、情報を自在に探索し、他人と巡り逢う。そこで対話し、自由に人間関係を拡張しながら様々の社会活動を行うというのが、このイメージであるが、数年前には、サイバースペースは主にサイバーパンクと呼ばれる先鋭的アーティスト達の関心事にとどまっていた。
しかし現在では、サイバースペースは経済人やコンピュータ・通信技術者たちが、極めてまじめで激しく精力的な事業活動をする場となっている。もちろん急速に拡大しているインターネットはネットワーク上の情報を自在に散策するという点を実現したサイバースペースの先駆けであり、サイバースペースの概念はインターネットの情報取得機能に加えて、人間同士の出会いや対話等のコミュニケーションを支援する機能を強化し、ビル、オフィス、学校等の従来の物理的な共存空間を持たずに、電子ネットワーク上で集団的、組織的、社会的活動の全体を実施しつつある。
今回は、NTTソフトウェアが商品化した、多人数が参加できるサイバースペースのシステム(略称:インタースペース)を例にとって、サイバースペースの可能性について考える。 (NTTソフトウェアインタースペース事業部事業部長 鈴木 元)
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