●「品質・納期・機密保持」とISO取得
先程もお話ししましたように、わが社は従来からメーカさんのマイコン埋め込み型のソフト開発が多い。例えば複写機ですと、3つ4つ結構大きいマイコンが入っています。これが何十万台という規模で製品として出ていくわけです。ですから、私どもといたしましては、一般のソフトとは違いまして、品質を非常に厳しく要求されていたことになります。
一般のソフト開発の感覚では、バグが出たら直せばいいじゃないか、というところです。しかし、私どものような開発で1つバグを出すと、メーカに大変な被害を与えてしまいます。そのため、私どもは、従来から独自のプロジェクト管理方式、技術管理方式を採っておりました。
私どもとしては、開発側から品質保証書というものが出せないのかと、以前から考えていました。ソフトウェアは安易に製品として流れてしまう。そこをなんとかして品質保証書を出せる体制を作りたいし、社内にそういう意識を植え付けるのが大事だと考えていました。わが社では「ひのき」すなわち「品質・納期・機密保持」という理念を掲げています。「ひのき」が確保されれば、自然にコストは付いてくるという考え方です。
お客様に迷惑をかけない高い品質の物を出したい。それを形にした品質保証書をわが社でも出せないだろうかという思いが強かったのです。ハードでも完璧という物はありえません。たとえば、冷蔵庫でも何でも、絶対に壊れないという物はありません。ただし、どれくらいなら許されるのか、その限界値があります。まずはその限界値をしっかりと確保して、品質管理をしようという訳です。ソフトのバグにも許されるバグと許せないバグがあって、その許せないところの範囲を明確にして品質保証をしなければなりません。
バブル崩壊後は、社内ムードを引き締める意味もありまして、ISO取得に乗り出しました。当初は審査本部がロンドンで、英文でのやりとりを覚悟しました。
途中から日本にも審査機構ができ、ソフト関係では日本では3番目に取得しました。私どもが比較的早くISOを取れたというのは、こういう管理体制がしっかりとしていたからだと思います。
ISOを取った後、確実にお客様の信頼度が上がりました。独立系列のソフト会社として、一括請負で管理体系もしっかりとしているとの評価を受けています。
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