「蒼」・・・千里を走る馬に乗れ

「蒼蠅驥尾に附して千里を致す(そうようきびにふしてせんりをいたす)」という諺がある。蒼蠅(そうよう)とは青ばえのことであり、つまらない者の例えだ。しかしこの蒼蠅もひとたび駿馬の尻尾につかまれば千里の先まで行くことができる、という意味である。
さて、今日我々が得た駿馬はオンラインである。インターネットは光速で地球の果てまで情報を飛ばすことができる。かつて最も速い伝達手段は狼煙(のろし)と馬だった。それは電波というものが発見されるまで、何万年も変わらなかった。人類のコミュニケーションの速度は電波の発見と共に急カーブを描いて上昇し、ついに我々はオンラインの世界を手に入れた。我々はもはや蒼蠅ではない。情報伝達の速度向上が、我々を顔の見えない大衆から個人という情報の受発信源に変えてしまったのである。
世界を千里の駿馬が走り回っている。我々はその手綱を握る一騎当千の情報の運び手なのだ。人よ、千里を走る馬に乗れ。

橋田正一 (ライター)


THE SEEDS--表紙の種--

【リップスティックツリー】(Lipstick Tree)
科名/ベニノキ科 学名/Bixa orellana

一見するとコーンのような種がつまった表紙の写真の正体はリップスティックツリーの種。成長すると8m程の丈になる、アマゾン川流域に自生する植物で、表紙に使われているのはこの種を乾燥させたものです。赤い毛のある緑色の実の中に30?50個程の種が入っており、種子の皮からは染料がつくられ、チョコレートやチーズなどの着色のほか、米料理の香付けに使われることもあります。


編集後記

今回は、最近爆発的に普及してきている携帯電話をとりあげ、コミュニケーションの観点から特集を組みました。
原稿を集め、編集作業を行った1月末が、欧州での次世代移動通信方式の規格がまさに決まろうとする時期に重なり、巻頭言の中でもホットな結果を述べていただくことができました。
1975(昭和50)年頃、当時の電電公社研究所から大学に移られた方から、大学での研究テーマを「移動体通信関係」とお聞きした時、その時点ではそれがどれくらい将来性のあるテーマかわかりませんでした。現在、腕時計型の携帯電話の試作品が長野オリンピックで試用されており、ひとり1台までの普及の可能性を考えるとまだまだ伸びそうです。
田島


今回の特集の自動車電話、携帯電話、PHS等の移動通信技術の話はいかがでしたでしょうか?
最近では、おじいさん、おばあさんの居場所が自宅から映像とともに分かるような技術ができつつあるようで、この技術が改良されて小型化されたら、使い道がたくさんあるかもしれないですね。たとえば、奥さんが夫にとか、親が子供にとか、ともするといつも居場所の分からない上司にとか、こっそりとつけることができて、現状がばれちゃったりして・・・おぉ?恐。こんな話したら、編集長に怒られるかな?通信機器は正しく使いましょう。
松永


発行/NTTソフトウェア株式会社 
経営企画本部広報担当「SO-」編集室
発行人/田島 孝 
発行日/1998年3月16日
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