「ひとの目 時の芽」
グローバルビジネスの勝ち組に残ろう

金融ビックバンを始めとして今やあらゆる業種において業界領域を越えた合従連衡が 活発化している。このような経済環境のなかで、コールセンタはSFAの要として脚 光を浴び、米国においても毎年10?20%の成長率を示し、日本でも幸いに同様な 傾向にある。数値的には日米同様な成長率でも中身は相当異なる。今後のグローバル ビジネスに即応し勝ち残っていくためには緊急な対処が必要である。主要なポイント は、一つはコールセンタを企業の経営戦略としてどうとらえているか、二つにはコー ルセンタの品質をいかに重要視しているか、である。

コールセンタは従来の受付センタのイメージとは異なり、今や「企業の経営戦略とし て顧客データの集積と企業の情報発信の場所」として位置づけられるようになった。 そのためには企業がコールセンタを構築する場合、先ず「何のために」造るのかのミ ッションが必要である。そのミッションにもとづき、ニーズ分析・業務分析・システ ム設計・セットアップ・センタオペレーションなどのプログラムがマネージメントさ れなければならない。

企業の戦略としてコールセンタをデータベースマーケティングの基地として捉える意 識が日本の企業ではまだ成熟していない。また企業にとって新規開拓以上に既存顧客 の維持こそが、マーケティングシェアを確保するためにはより重要になっている。集 積されたデータにもとづき既存顧客に「個」にあったサービスをいかに提供するか、 また顧客がサービスメニューを自ら選択可能とするために、企業は判断可能な情報を 十分に提供しているか、が問われている。コールセンタはこのような戦略的機能を果 たすために、よりそのニーズに合致するよう構築されることが肝要である。

つぎに品質におけるポイントは、顧客が「サービス品質こそが最大の商品である」と 認識していることに、企業が即応しているかである。米国のコールセンタにおける最 大のテーマは、より良い品質をいかに利用者に提供するかである。そのために採用・ 研修などの人的品質やコールセンタとしての生産性品質の向上に相当の投資をしてお り、コールセンタ利用者もまたそのコストを理解しているといえる。我国でも、品質 向上に対する投資コストは企業・コールセンタ利用者双方が応分の負担をするとの考 えが醸成されないと、グローバルスタンダードとしての品質競争に負けてしまう。企 業も顧客もグローバルビジネス商慣習の中で生き残るためには意識の改革が急務であ ろう。

NTTテレマーケティング株式会社
代表取締役社長 井関雅夫