株式会社岡村製作所
<オフィス総合研究所の位置づけとその研究の歴史>当社は「人間を大切にした環境創造企業」をコンセプトに、あらゆる空間構築のハード開発に合わせソフト面での研究・開発にも力を注いでいます。その中で環境構築におけるソフト面の研究・開発や実際の運用管理を行っているのがオフィス総合研究所です。全国に配置されているスペースデザインチームと一体となり、トータルなオフィスづくりを支えています。
■オフィスの基礎研究からスタート
現在ではトータルなオフィス環境の構築をメインにした提案活動を行っていますが、まだオフィスにおける環境に目が向けられなかった時代には、家具の製造・販売が主たる業務であったわけです。
■オフィスオートメーションの時代へ
研究所における研究課題に大きく変化があったのは、1980年頃からです。オフィスオートメーション、つまりOA化という言葉が日本でも使われ出した時期からです。 ■ITの普及と働き方の変化 最近ではIT(インフォメーションテクノロジー)の普及によって、これまでとはかなり違ったオフィスの環境構築が求められています。テクノロジーの普及によってオフィスでの働き方そのものが大きく変わり、情報の加工性と業務の効率化により、高い生産性が求められています。まさに生産性とオフィス環境の最適化が経営課題になっているわけです。今までは環境やスペースに関連する項目を重点課題にしてきましたが、ITの普及とワークスタイルの変化が業務にどのように影響を与えるのかといった項目に加え、オフィスの生産性がどれくらい向上するかといったテーマを研究し始めているのが現状です。
1997年からオフィス活動における環境側面の究明をさまざまな方向から調査分析を進めてきました。オフィスから排出される環境影響項目の洗い出しと情報収集活動を開始し、その結果オフィス構築の各段階でどのような環境に影響する配慮項目があるかといった点を導き出したのです。オフィス空間づくりの専門集団として、環境対策は短期間に構築すべきテーマであったわけです。約半年の情報収集とシステム開発により、オカムラとしてお客様に提案する環境配慮プログラムを導き出しました。現在この環境配慮項目は全国のデザイナーの基礎知識として広く空間構築に役立っている、と考えています。
■オカムラ全社の環境問題への取り組み まず工場部門で業界に先駆けて、ISO14001とISO9001認証を取得し、その後企業活動の源流に環境マネジメントシステムを導入しました。さらにその延長として、1997年末にオフィスにおける環境対策を究明するプロジェクトチームを発足させました。
ISO14001認証取得のもっとも大きな目的は、短期間で当社が提供する製品とサービスの環境側面を明確にし「お客様へ環境に対する取り組みを還元」することにあります。つまり環境問題を日々の企業活動や開発業務に取り入れ自ら学ぶことに合わせ、そこで学んだことをビジネスに役立てようという目的がありました。オカムラでは多くのお客様のオフィス移転のお手伝いをさせて頂いています。このようなお客様に環境配慮型のオフィスづくりを提案していくことで、環境問題に貢献できるのではないかと考えています。 1997年から開始していた環境配慮型空間構築研究がこのISO14001取得プロジェクトに生かされたことは言うまでもありません。どのようにして環境配慮型の空間を作れば良いのか、また環境提案をお客様に対してどのように伝達すれば理解が深まるかといった点を含め、空間構築プログラムの精度を高める研究開発も行っています。もちろんお客様にとってはコストおよび運用面で受け入れていただけないケースもあります。しかし、このような環境配慮の空間構築を広げていくことが私たちの使命と考えています。 また、コンサルティング部門では、最近独立した株式会社FMソリューションがあります。ここではオフィス環境に関するコンサルテーションを軸としたサービスを提供しています。ファシリティマネジメントとしての環境配慮型の施設管理がどれだけ出来るかという目標値を設定して、積極的に提案活動を行っています。 製品企画部門では、製品を企画・開発する基本となるセクションです。リサイクルしやすい素材の優先的使用、素材別に分解するための分別設計、材質の表示というアプローチのもと環境配慮型の製品を生み出しています。
まずライフスタイルの変化を考えていくと、これはさまざまなITの発展と普及なしには考えられません。たとえば主婦はインターネットで買物をし、子供は家にいながらインターネットや学習ソフトで勉強をするということが、もはや珍しいことではありません。
さらに銀行の振込や支払、書籍や雑誌の購読などもインターネットで行うことができます。
また家庭や企業にパソコンが普及、導入され、携帯電話やPDA(PersonalDigitalAssistants)など携帯可能な情報端末が次々と開発されたことで、多くの情報がさまざまな場所で入手できるようになりました。その結果、時間と場の定義が劇的に変化したわけです。
さらに、このワークスタイルは「出張先での空き時間や移動中に仕事をする空間」というモバイルオフィスの概念にも通じます。このような働き方をするワーカーは、拠点とするオフィス以外に短時間の業務処理や電子メールの確認などを行うところが必要になります。これが「タッチダウンオフィス」と呼ばれるワークプレイスです。
最後に、オフィスそのものを捨ててしまおうという「ホームオフィス」の考えがあります。時間と行動を個人で管理し、情報通信技術を利用して自宅で勤務してもらおうという執務形態です。この考え方は第一線で働きたい女性や身障者、高齢者の声を積極的に受け入れていこうという雇用の変化にも対応しています。
21世紀の情報化オフィスの形態は、これまで述べてきたように場と働き方の定義が激変すると考えられます。そこにはさまざまなワークプレイスが誕生しているでしょう。21世紀のワークプレイス造りはデザイン性より、むしろ運用面でのソフトが重要になってくると思います。 2000年になってもオフィスの基本は変わりません。自らの進路を決めていく企業にとって、オフィスはいわばコクピットのようなものです。しかしそこでどんな機器が手助けしようとも、考え、創造し、判断して、最終的に決断を下すのは人間です。 人が心地よくさわやかに暮らせる快適性、より新しい創造力が発揮できる効率性および安全性との調和がワークプレイスの必要最低条件です。それはおそらく本来のオフィスでも変わらないでしょう。
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■株式会社岡村製作所 会社概要
| 設 立 | 1946年(昭和21年) | |
| 資 本 金 | 186億7,000万円 | |
| 代 表 者 | 代表取締役社長 中村喜久男(なかむら・きくお) | |
| 従業員数 | 3,048名(1998年3月現在) | |
| 売 上 高 | 1,886億円(1998年3月期) | |
| 事業内容 | ◎スチール家具全般の製造・販売 | |
| ◎産業機械その他の製造・販売 | ||
| ◎金属製建具取付工事の請負 | ||
| ◎建築業に関わる付帯工事・設計・製造・販売 | ||
| ◎商品陳列機器その他の製造・販売 | ||
| ◎事務所の環境向上と事務・生産効率向上に関する情報の提供とこれに関連する機器の製造・販売 | ||
| 所 在 地 | 本社/202−0004 横浜市西区北幸1−4−1天理ビル19F
工 場/横須賀、富士、御殿場、つくば、山形、中井 支 店/全国97支店(1998年3月31日現在)
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