情報誌・コラム|Publish・Column

ICTの潮流 / no.8
Cloud Computing
 
2010年3月

SOLUTION CASE:クラウド連携によりCRMを刷新。正確な売上予測も可能に。

アイ・エム・エス・ジャパン株式会社様
(インタビューに答えてくださった方)
  営業企画部 デレクター
   加藤 修司 氏
  コーポレート・ストラテジー&マーケティング コミュニケーション マネージャー
   山口 司郎 氏

アイ・エム・エス・ジャパン株式会社様(以下、IMSジャパン)は、100ヵ国以上に拠点を展開するグローバル企業IMS Health社の日本法人として、医薬品・ヘルスケア業界に医薬品市場の情報提供とコンサルティング&サービスを展開。医薬を取り巻く環境変化が激しい昨今、IMS ジャパンはさらなるサービス向上のために、SkyOnDemandでのデータ連携によるCRMシステムの刷新を図りました。

SOLUTION CASE

PHASE1 課題へのアプローチ:製薬業界の市場変化に対応し、より高品位なサービスを展開するために

IMSジャパンは日本の医療用医薬品市場のほとんどをカバーし、製薬会社をはじめ保険調剤薬局、病院、医薬品卸、処方医など20 万ヵ所以上からさまざまな市場データを収集しています。それらの統計の作成から市場分析までを一貫的に行い、医薬品市場情報だけでなくソリューションサービスをご提供し、お客様のビジネスをサポートしています。製薬会社はその情報をもとに、自社の薬剤開発ポートフォリオの最適化やブランド管理・新製品の上市管理、MR(*1)の効率化などを行います。

アイ・エム・エス・ジャパン株式会社様

医薬品業界はいま、国内外で企業再編によるメガファーマ化が加速しており、また、2012 年には日本国内で医療制度改革を控えるなど、業界を取り巻く環境に大きな変化が訪れようとしています。

IMSジャパンでは、6年前に新たにコンサルティング&サービス部門を設立し、サービスの拡充を図ってきました。そして、営業活動のさらなる効率化に向けて、サーバ構築が不要なSaaS(*2)型アプリケーションのSalesforce CRMの導入を行いました。

Salesforce CRMは当初、ソリューション営業を担当する部署を中心に約30名に導入され、まずは営業日報をSalesforceへ移管し、その後全社に採用しながら本格的な案件管理へと活用範囲を広げてきました。しかし、実際に活用してみた結果、いくつかの課題も散見されました。「CRMはKPI(*3)の設定には効果的であるものの、実際の営業活動が計画に対してきちんと行われているか、その判断材料を得るには至らなかった」と、加藤氏。営業担当が顧客訪問活動などを履歴として残し、進捗の変化を週次で可視化できないか、という検討も始まりました。もし可視化が可能なら、四半期ごとの目標に対して、営業プロセス上でどこまで進行しているのかを判断する先行指標となり、目標と乖離があれば早めの軌道修正も可能になるはずだからです。

【用語注釈】

  *1:MR(Medical Representative)
医療情報担当者と呼ばれる、製薬業界における営業職。通常の営業活動のほか、医薬品の適正使用情報などを医師や薬剤師に伝えることを主な業務としている。
  *2:SaaS(Software as a Service)
ユーザが必要とする機能だけをサービスとして配布し利用できるようにしたソフトウェアの提供形態。クラウド・コンピューティングは、SaaS が提供するアプリケーションに加え、ミドルウェアやハードウェアを含めたサービスの提供を含む。
  *3:KPI(Key Performance Indicators)
主要業績評価指標。財務関連データのみならず、ブランド力や顧客ロイヤリティ、社員のナレッジなども含め た、企業の事業収益を構成する主要なパラメータのひとつ。