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ICTの潮流 / no.9
Mobility
 
2010年7月

SOLUTION CASE:リアルタイムにバスの運行情報をキャッチ お客様に利便性をもたらす新型交通システム『BOIS』

横浜市交通局様

横浜市交通局様(以下、横浜市交通局)は、利用者のニーズにきめ細やかに対応すべく路線網を拡大し、毎日約32万人という利用者の足として800両ものバスを運行しています。2005年からは「横浜市交通局バス運行改善システム(BOIS)」を更新し、スムーズで利便性の高い運行をサポートするようになりました。
バス運行状況や道路の混雑状況を速やかに把握するバスロケーションシステムのサービス展開について、横浜市交通局のご担当者に伺いました

SOLUTION CASE

PHASE1 課題へのアプローチ:バスの運行を把握・管理し、利便性の高い交通サービスを提供するために

横浜市交通局は、お客様に提供する交通サービスの向上、運行業務の効率化を図るため、バス運行改善システム(Bus Operation Improvement System 以下:BOIS)を2005年に更新しています。このシステムは、各車両の車載機が発信するGPS情報から、バスの位置情報をリアルタイムに収集するものです。収集した情報は本局の中央処理装置、各営業所が把握し、バスの運行管理に役立てています。また、運行情報は、停留所に設置されたバス接近表示機、インターネットでの運行情報配信サービスにも活用され、バス利用者にも届けられています。

横浜市交通局様

「横浜市交通局は、1988年ごろよりバスロケーションシステムを整備していました。これは、ターミナルや大きな交差点などに路上機(センサー)を置くというシンプルな方式でした。バスが発する信号をキャッチした路上機は、専用線経由で通過情報を送り、バスが通過する停留所の接近表示機に『もうすぐバスが来ます』という情報を届けます。この仕組みを応用して、バスが出庫した時、ターミナルに着いた時、折り返し、主要交差点などの通過情報を把握するシステムを構築したのが「BOIS」のはじまりです」(自動車本部 営業課 業務改善係長 春日宏文氏)

しかし、携帯電話が普及するなど、市民の生活スタイルが90年代半ば以降、急速に変容したことにより、バス情報の活用に大きな変化が出始めた、と春日氏は振り返ります。

「従来の「BOIS」は情報を把握する場所と提供する場所がそれぞれ限定されていましたが、どこでも使用できる携帯電話のウェブ機能に親しんだお客様は、バスの運行情報についてもそういった制約が無くなることを期待され始めたのです」(春日氏)

当時、停留所ごとのミニマムな単位でバスの運行状況を把握するロケーションサービスが、小規模なバス会社を中心に登場し始めていました。80年代からバス運行改善システムを先駆的に取り入れてきた横浜市交通局も、新しいシステムの導入に向け、具体的な検討に入ったのです。

PHASE2 ソリューションの導入:きめ細かいバス運行情報の把握は遅延時の対応に目覚しい効果をもたらす

バス停留所ごとに、バスの運行をリアルタイムに把握する――横浜市交通局としても、のようなきめ細かいバスロケーションシステムを導入したいと考えました。

春日 宏文 氏

「1日平均で約32万人ものお客様にご利用いただいており、当局が一日に稼動させるバスは最大で600~700 両。バスの運転系統も約130系統で停留所は約1400か所に及びます。重要スポットにセンサーを設置していた従来の方式をそのまま拡大し、停留所ごとに路上機や通信専用線を整備していたら、莫大なコストがかかっていたことでしょう」(春日氏)

そこで、「BOIS」の更新にはバスに通信機を置くシステムが検討され、GPSアンテナ、無線LANアンテナ、車載端末主制御装置などからなる車載設備が取り入れられました。

あわせて、これまで点でしかつかめなかったバスの運行をダイヤと連動させ、営業所がバスの遅延を把握できる仕組みも整備されました。「BOIS」の運行管理系の開発は、NTTソフトウェアが担当しました。運行管理系システムでは、各営業所のサーバーから送られてくる運行情報を中継サーバー、データベースサーバーなどで処理し、運行状況の把握や接近表示機の制御が行われます。

このシステムにより、700両近いバスが同時に運行していても、バス停の通過情報を遅滞なくデータベースに格納し、お客様にタイムリーに知らせることができるのです。交通インフラを支えるロケーションシステムには、安定した処理能力が求められます。

「たとえ、現在の運行台数をはるかに超える運行量があっても、問題なく処理できる安定性が『BOIS』にはあります。トラフィックの処理については全幅の信頼を置いています。そして、運行管理システムにおいては、通信1 回あたりのパケットの大きさから始まり、流れるメッセージの長さ、タイミングについても最適のご提案をいただきました」(春日氏)

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