概要

NTTドコモから「あんしん遠隔サポート」サービスの運営業務を受託しているアシュリオン・ジャパン。同社ではコールセンター業務のうち、各センターに在籍するスーパーバイザーと技術検証チームのコミュニケーション手段として、NTTソフトウェアのビジネス向けコミュニケーションツール「TopicRoom」を導入した。従来の電話連絡では不可能だった"1対n"のコミュニケーションに加え、TopicRoomならではのメリットが数多く発揮されている。

課題

4拠点のコールセンターで1日約6,000件もの案件に対応

アシュリオン・ジャパンは、携帯電話関連のアフターサービス事業や補償サービス事業を展開する企業だ。同社ではNTTドコモから「あんしん遠隔サポート」サービスの運営業務を受託し、さらにNTTドコモの100%出資子会社であるドコモ・サポートおよびドコモCS四国へコールセンター運営を再委託している。

コールセンター業務の基盤となるのは、日本各地にある4つのセンターだ。従来からある代々木/横浜/高松の3センターに加え、2014年9月にはiPhoneおよび周辺機器関連のサポートを中心とした沖縄センターを開設。同センター内には、遠隔サポートサービスとして初となる独自の技術検証チームも新たに設置した。

コールセンターでは、ユーザーからの電話を受けるコミュニケーター8~9名と、技術的なアドバイスをするスーパーバイザー1名がひとつのチームを形成。このチームが複数集まった各センターには約140名の人材がおり、4つのセンターで1日あたり合計6,000件前後の問い合わせを処理しているそうだ。

解決へのアプローチ

対応件数の偏りを生む“1対1”のコミュニケーション

コールセンター業務の流れとしては、まずコミュニケーターがマニュアルなどを参考に対応し、難易度が高い案件は各チームのスーパーバイザーへ口頭で相談。それでも解決しない場合、スーパーバイザーが沖縄センターの技術検証チームに問い合わせる形式になっている。従来は各分野の技術担当者へ個別に問い合わせていたのに対し、技術検証チームを設けることで窓口の一本化と検証業務の統合を実現した。さらに、寄せられた案件の原因や対策方法をまとめてナレッジサイトへ集約する役割も担っている。

アシュリオン・ジャパン カスタマーケア本部 マネジャーの小水康広氏は「技術検証チームには、今後さまざまな周辺機器や家電とも結びつきを深めていくであろう、スマートフォンのさらなる可能性に対応するという目的もあります。端末自体のことなら大半はスーパーバイザーが解決できますが、多岐にわたる周辺機器・家電との接続トラブルなど広い領域をカバーするためには、より深い専門知識を持つ技術検証チームの存在が不可欠なのです」と、その有用性について語った。

技術検証チームは総勢14名だが、365日 9時~20時の対応なので常駐は7~8名程度。そのうち約半数はナレッジ化の業務を手がけている。しかしここで、スーパーバイザーとのコミュニケーションに関してひとつの課題が浮上してきた。

「これまでスーパーバイザーから各分野の技術担当者への問い合わせは、すべて電話で行っていました。しかし1対1のコミュニケーションでは、どうしても技術検証チーム側で担当者の対応件数に偏りが出てしまう可能性があったのです」と語る小水氏。

より専門性の高い分野になると、複数いるメンバーの中でも問い合わせが集中しがちだ。そこで技術検証チームから情報を多角的に発信できるよう“1対1”から“1対n”へと環境を変え、よりスムーズかつ効率的なコミュニケーションが実現できるツール探しを開始した。こうして出会ったのが、NTTソフトウェアが提供するビジネス向けコミュニケーションツール「TopicRoom」だった。

ソリューションとその成果

「TopicRoom」の採用で“1対n”の環境を構築

TopicRoomは、部署やグループなど任意の「ルーム」を作成し、参加メンバーがPCやスマートフォンなどからグループチャットで自由に会話できるコミュニケーションツールだ。リアルタイム性の高さに加え、画像の貼り付け、新着メッセージを伝える通知機能、さらには端末にデータを残さないシンクライアント設計や暗号化など、ビジネスに最適なセキュリティ機能も備えている。

アシュリオン・ジャパンでは、まず2014年7月よりテスト環境でユーザー受け入れテスト(UAT:User Acceptance Test)を開始した。実務に必要な各種要件を満たしているか確認した後、2014年9月中旬から沖縄センターでトライアルをスタート。そして同月下旬からは、代々木と横浜の両センターにも導入した。

運用方法としては、センターごとに個別のルームを作成し、スーパーバイザーはTopicRoomのPCクライアントでテンプレートを用いて問い合わせを行う(参考「テンプレート活用例」)。技術検証チームでは、専門分野に特化した内容なら適任者が、全員が対応可能なものであれば余裕のあるメンバーが返信を行う。ひとつの案件に対して複数メンバーが補足やアドバイスを行えるのも、1対nのコミュニケーション環境ならではといえる(参考「導入概略図」)。

アシュリオン・ジャパン カスタマーケア本部の土澤直也氏は「連絡手段が電話からキーボード入力に変わったことで、最初は戸惑いを覚えるスーパーバイザーもいましたが、それも徐々に慣れていったようです」と現場の様子について語る。

導入概略図

今後の展開

ナレッジ化の工数削減や情報共有の促進効果も

TopicRoom購入のメリットは、1対nのコミュニケーションを生むだけではない。たとえば、会話では説明しづらい部分を画像の貼り付けで補足できるほか、チャットのログが残るためナレッジ化の手間や工数も大幅に削減が可能だ。また、同じセンター内であれば他のスーパーバイザーたちも技術検証チームとのやり取りを確認でき、情報の共有化が図れるという点も非常に大きい。

今後の展開について「スマートフォンの活用の幅が拡大していく中で、技術検証チームの存在意義は一段と高まっていくはずです。多種多様な案件に対応できるよう、さらなる人材の強化を図っていきたいですね。現在は技術検証チームとスーパーバイザーをつなぐ手段のみに使っているTopicRoomも、たとえばセンター運営の管理者とスーパーバイザーの連絡、各種会議や打ち合わせなど、センター内の円滑なコミュニケーションを実現するツールとして幅広い有効性を感じています」と語る小水氏。

TopicRoomの導入により、コールセンター業務で1対1から1対nのコミュニケーションを実現したアシュリオン・ジャパン。今後もスマートフォン需要の拡大に合わせ、さらなる進化を遂げていくことだろう。

テンプレート活用例

お客様プロフィール

 お客様プロフィール
設立 2004年2月17日
事業概要 主力の事業は「携帯電話に特化した補償サービス」。セールス、コールセンター、物流、IT などの部署が高度なレベルで業務を遂行し、携帯電話ユーザーの「あんしん」を支えている。
資本金 4億500万円(2014年1月現在)
従業員数 175人(2014年11月現在)
URL http://www.asurion.co.jp/

株主

  • アシュリオンジャパン・ホールディングス合同会社
  • 伊藤忠商事株式会社

※2015年5月時点現在