概要

高齢化社会が進むなか、人々の健康や介護に関する意識が高まっている。そうしたニーズに対応し、企業・各種団体の顧客向け付帯サービスとして、あるいは企業の従業員や健康保険組合の組合員向けサービスとして、健康・医療・介護及びメンタルに関する相談・情報提供サービスを行っているのがライフケアパートナーズだ。


同社ではコールセンターシステムの老朽化やリース期間終了に伴い、システム再構築を計画。コストを抑えながら、コールセンター業務の効率化や見える化、溢れ率の大幅な低減を成功させた。

課題

老朽化に伴いシステム刷新を計画

ライフケアパートナーズの中核事業は、24時間365日対応のコールセンターにて提供する電話相談サービスだ。保健師、看護師、ケアマネジャーなどの資格を有する経験豊富な専門スタッフが、健康・医療・介護及びメンタルに関する相談に答えている。日常的な相談から、人間ドックや有料老人ホームの取り次ぎ、介護施設の情報提供など、対応範囲は広い。コールセンターシステムは同社の事業の根幹を占める重要なシステムといえる。


同社では2000年に初めてPBX及びCRMアプリケーションからなるコールセンターシステムを構築し、2006 年にシステム刷新を実施。その第2期システムが運営6 年目に入り、PBXハードウェアの老朽化に伴って、起動・終了時のトラブルや騒音・発熱などが目立つようになっていた。そこで、リース期間終了の時期でもあった2011年、新システムを構築するための検討を始めた。まず、前システムの課題が洗い出された。オペレーションに関する課題は、コール後の事務処理に時間がかかっていたことだ。

株式会社ライフケアパートナーズ 片桐 真弓氏

「顧客の相談内容などを入力するCRMアプリケーションで、カテゴリが非常に細分化されていたため、入力に手間がかかっていました。また相談内容を毎月レポートにまとめて委託主に提出するのですが、そのレポート作成にも時間がかかっていました」 と介護医療情報サービス事業部 主任の片桐眞弓氏は語る。


運営側の問題は溢れ率の高さだ。同社では平日17時までは社内でコールを取るが、休日や夜間は外部の業者にアウトソースしている。また平日昼間でも、コールに相談員が応答できないときは、アウトソーシング先に転送される仕組みだ。


「後処理に時間がかかっていたことが原因で、オペレーターがコールを受けきれず、溢れ率が平均15 ~16%と高いのが悩みでした。その分だけアウトソーシング費用もかさみます。再委託を認めない契約をする委託主も増えてきたため、コールセンターの負担が増していました。またPBXも外国製のためか運用の難しさを感じていました」
と専務取締役部長 黒田光明氏は説明する。  


このような課題の改善に加え、新システムでは、相談員が何の作業をしているか、リアルタイムに“見える化”する仕組みを採り入れることも要望に加えられた。

解決へのアプローチ

当社を深く理解した上での提案

株式会社ライフケアパートナーズ 黒田 光明 氏
この6年間の業務内容の変化も踏まえ、RFPの作成を行い。それをもとにNTTソフトウェア含め3 社のベンダーによるコンペが行われた。システムの内容、価格、サポートなどさまざまな点から検討された結果、最終的にNTTソフトウェアが選ばれた。大きなポイントとなったのは当社のことを理解した上での提案だったことだ。


「NTTソフトウェアは、当社が個人情報の中でも特にセキュリティレベルの高い情報を取り扱う業態であり、メンテナンスが当社の目に届くことを考慮した、オンプレミスでの提案でした。他社からはクラウドで提案をいただきましたが、当社含め、保健・医療・福祉分野の事業者がクラウドを利用することは、まだ敷居が高いことが判明しました。よって、これまでのやり取りのなかで信頼関係を築き、当社のことを理解した上での課題解決策が明確だった、NTTソフトウェアの提案を採用しました。」
(黒田氏)

「課題と解決策」

ソリューションとその成果

シンプルなシステムで業務効率UP

NTTソフトウェアの提案内容は次のようなものだった。

1.ライフケアパートナーズに見合ったシステム

外国製で使いこなすのが難しかったPBX は、今回、国産のものを提案。自社に見合ったスペックで運用のしやすさが向上する上、管理機能やレポート機能、録音機能の充実が実現した。発熱・騒音や消費電力の問題も改善された。


CRMアプリケーションには、NTTソフトウェアのパッケージ製品 「CTBASE/AgentProSMART」 を利用。同社の要望や業務フローをヒアリングしながらカスタマイズが進められた。


CTI には、さまざまなPBXとCRMを連携させることが可能なNTTソフトウェアのソフトフォン 「CTBASE/JointPro」 を利用。着信ポップアップ機能、3者間通話機能など、要望のあった機能を満たし、使いやすさを最大限考慮した画面構成を設定した。

2.コールセンターの“ 見える化”

CTstage5i の管理画面を、コールセンター室内の大型モニタに表示。相談員ごとの通話中・後処理中・休憩中などのプレゼンス情報が一目瞭然となるので、時間を意識した顧客対応につながる。

3.事務処理の軽減

従来のシステムでは、アウトソーサーから送られてくる電話応対の実績データをFAXで受け取り、それを相談員がシステムに手入力していた。新システムでは自動でインポートする仕組みを構築。人間ドック(脳ドック含む)など割引取次先への情報連携シートをワープロ入力しFAXしていたが、これもワンタッチで情報連携シートを出力できるようにした。さまざまな面から非効率な事務処理作業の軽減を図っていった。

「システムのイメージ」

今後の展開

溢れ率を大幅低減。5%台達成も目前

約5カ月間の開発期間を経て、2012年4月に新システムをリリース。導入時には相談員に対するトレーニングが行われた。


「トレーニングには何日かかかると考えていましたが、NTTソフトウェアの協力もあって、1日で基本的な操作を覚えることができました。これまでと画面も入力の仕方も全く違いますが、大きな混乱も無くスタートを切ることができました。インポートの自動化機能などは、作業が楽になったと好評です」
(片桐氏)

オフィス風景
前システムの課題だったコール後処理は効率化され、そのことで溢れ率も大幅に低下。従来15 ~ 16%だったのが、導入直後の4月には7%台、5月には6%台となり、今後は当初から目標に掲げていた5%台の達成を見込んでいる。大型モニタを使った“ 見える化”により、相談員の状況をリアルタイムで把握できるようにしたことも、良い意味での緊張感を生み、業務スピード向上につながっているようだ。


新システム構築のコストは、開発費と保守費の合計額が、前回の開発費と同程度となった。保守費の分だけコスト低減にも成功したのだ。今回のプロジェクトにおけるNTTソフトウェアの取り組みについて黒田氏はこう評価する。


「細々としたリクエストに応え、業務効率が上がるシステムを構築してくれました。ヒアリングの段階では伝えきれず、後から修正をお願いした部分も多々ありましたが、丁寧に対応してくれました。今後も安定運用に協力をお願いします」

お客様プロフィール

 お客様プロフィール
設立 2001年
事業概要 日本生命グループ・二チイ学館グループ・日立製作所グループ等が共同で設立した健康・介護分野の情報サービス提供会社。健康・介護のパートナーとして、企業、健康保険組合、共済組合、介護事業者などに向けて多様なサービスを展開している。
資本金 3億 5,000万円
従業員数 21人(2012年7月1日現在)
URL http://www.lifecp.co.jp/