クリック誘う標的型メール攻撃。多重のセキュリティ対策で情報流出を


スマートフォンを個人的に使いこなしている人は多く、業務で活用できるアイデアやノウハウも持っているように見えます。そこで、スマートフォンを従業員に配布し活用させれば、業務が効率化するなどの成果が自然に出てくると思うかもしれません。しかし、従業員任せにしていてもなかなか期待通りに事が運ばないのです。業務の効率化を促進していくためには、企業はスマートフォンの導入と同時に、利用の方法や環境について相応の準備をしておくことが必要です。双方が整えば、社内で管理している情報をスマートフォンで手際よく参照できるようになるだけでなく、業務そのものを変革させる可能性をもたらします。


スマートフォンを導入したのに業務への活用が進まない

スマートフォンを導入して業務に活用していこうとする企業が増えています。導入した企業は、スマートフォンを配布すれば従業員は手際よく「スマート」に業務をこなすと期待を膨らませていることでしょう。ところが、実際は思い描いたような光景は見られず、スマートフォンの画面を切り替えながら、繰り返し指で操作してようやく用件を終わらせている従業員の姿が目につくこともしばしばです。 スマートフォンは従来の携帯電話と比べて多機能


ツールの多用が生む情報の分散という落とし穴

スマートフォンを業務に活用しようとするとき、あわせて利用するのが専用アプリやクラウドサービスです。ビジネスで活用できる便利なアプリやクラウドサービスは数多くあります。代表的なサービスは、社内共有で利用できるアドレス帳やスケジュール管理です。これら以外にも、得意先の名刺管理や、取引先との案件や日報のような営業情報の管理といった、業務に特化したサービスも次々と登場しています。

しかし、こうしたクラウドサービスを業務に積極的に取り入れていこうとすると、意外にもかえって効率が悪くなる場合があるのです。 アプリやクラウドサービスはどれも仕事に役立つ便利な機能を提供しています。従業員は、業務用にスマートフォンを使い出すと、気がつかぬうちに連絡先や取引先に関する情報の管理に、アプリやクラウドサービスを複数利用するようになるでしょう。すると、結果として情報を分散して登録してしまうことが多いのです。このような状況を作ってしまうと、今すぐほしい情報がどこに保存してあるのか思い出せなくなり、該当しそうなクラウドサービスを手当たり次第に検索して情報を見つけ出さなくてはなりません。その結果、無駄な時間の浪費と操作の手間がかかってしまい、「必要なときにほしい情報がすぐ見つからない」という弊害が生まれるのです。しかも、情報量が多くなればなるほど「あの情報はどこに?」といった状況が頻繁に起きてしまい、業務での活用に悪影響を及ぼします。

システム導入による情報の集約と共有化が対策のカギ

スマートフォンを業務に有効活用していくためには、アプリやクラウドサービスに分散している情報を集約しなければなりません。これは従業員一人一人の努力では簡単には解決できず、企業全体で取り組む必要があります。 分散した情報を集約・管理するためには、まず業務で使用するアプリやクラウドサービスの統一から取り組みます。統一は、社内での情報共有ができるようにする狙いもあります。 次に、複数のクラウドサービスに保存してある情報をスマートフォンから一元管理/閲覧できる統合管理システムの導入です。このシステムを利用すると、スマートフォンから専用のアプリを起動するだけで、複数のクラウドサービスに保存してあるすべての連絡先情報などを一元的に閲覧することができるようになり、「あの情報はどこに?」といった状況から開放され、スマートフォンを「スマート」に活用することが可能になります。

統合的な情報の集約で業務の変革や効率化を実現

企業のイメージ

業務に関連する情報を一元的に閲覧できれば、たとえば次のような社内業務の効率化や変革が図れます。

・社内・社外の人との迅速な業務連絡
情報の集約で一番の恩恵をもたらすのは通話やメールを使った連絡業務の向上です。統合管理システムが導入されれば、スマートフォンから社内・社外問わずすべての連絡先情報を一覧で表示できるようになります。従業員にとっては、「業務で使う連絡先情報は専用のアプリを起動するだけ」という習慣が身につき、情報の保存先を探す手間が一切なくなります。 さらに、スケジュール管理のできるクラウドサービスと連携させると、従業員の連絡先と現在の業務状況を同時に表示することができます。これを活用すると、たとえば社内にいる上司に電話で用件を伝えようとしたとき、連絡先情報といっしょに「会議中」と表示されれば、その場で連絡手段をメールに変更できるのです。これまでは、電話で連絡したときに相手が出られなかったときは、メールで連絡するか時間をおいて再度電話をかけるといった手間が必要でした。社内の共有スケジュールもいっしょに表示することで、最適な連絡手段を選択できるようになり、一度で用件を伝えられる連絡業務ができるでしょう。

・営業での情報共有や状況把握の効率化
情報集約は、顧客や取引先とのやり取りが多い営業部門の業務向上にも役立ちます。 たとえば、名刺管理のクラウドサービスと連携して保存してある情報を共有すれば、過去に同僚が交換した名刺情報を元に営業活動を試みることもできます。これも、専用アプリを起動するだけで情報の参照ができるだけでなく、検索機能を使えば営業したい企業の候補を探し出せる利便性も同時に得られます。 また、営業情報を共有できるクラウドサービスと連携すれば、連絡先情報といっしょに取引案件の進捗状況や自社との関係を参照することもできます。取引先の情報を一覧から知ることができれば、連絡などの行動をとる前に取引先との状況をふまえた対応がとれるでしょう。

・従業員情報の共有化で確実な社内連絡を実現
企業で組織改編や人事異動があると、該当する従業員は担当部署だけでなく社内の内線番号も変わる場合があります。これらの情報が共有されていないと、たとえば訪問先での商談中に社内の担当部門の人と連絡を取りたいとき、古い情報で電話をかけてしまったために用件を伝えるのに手間取り、順調に進んでいた商談が中断するといった事態を招きます。 営業など外出の多い部門の従業員は、社内の人と連絡を取るときはスマートフォンに登録してある内線番号や所属先などの情報を自分自身で更新しなければならず、中には古い情報を使い続けていることもあります。そこで、情報の統合管理環境を整えたときは、総務部門の担当者が従業員の所属先や内線番号を更新し、従業員全員に最新の情報を提供するようにしておくのです。そうすれば、従業員はスマートフォンから専用アプリを使って正確な情報を入手でき、迅速に社内連絡を実現できます。 社内の連絡先情報の共有化は、従業員一人一人が行っていた更新作業がなくなり、業務の効率化にもつながります。


社内の取り組みがあってこそスマートフォン導入の成果が実る

社内業務にスマートフォンを導入する際は、企業は従業員への機器配布とあわせて、使用するクラウドサービスの統一と、情報を一元管理・参照を可能とするシステムの構築も実施して、業務情報の活用基盤を整えることが大切です。社内をあげて情報活用の基盤整備をしておけば、従業員は外出先からスマートフォンを操作して業務で利用するさまざまな情報を迅速にアクセスでき、業務連絡などを手際よく行えるようになります。スマートフォン、クラウドサービス、企業向けシステムが三位一体で機能したとき、社内で共有している情報をすばやく引き出すことができるようになります。